ラッキードッグシリーズのシナリオが面白い理由【個人見解・小話】
こんにちは!
今回は、感想でも何でもなくふと思ったことをぽつりとつぶやくだけの小話です。
私が初めて手を出したボブゲはボブゲの金字塔、ラッキードッグ1(以降、ラキド/Tennenouji-「ラッキードッグ1」)です。
元々中学生の時にBL小説を知り、そのちょっと(いや、だいぶか?)エッチで禁忌的な世界に開眼し、少しずつ小説や漫画を買うようになりました。
そして高校生の時に名作BLゲーム、Lamento(Lamento -BEYOND THE VOID-[ラメント ビヨンド ザ ヴォイド] Windows 10対応版 - ニトロキラル)と出会ったのですが、何しろバイト禁止の高校に通っていたもので毎月のお小遣いしか収入がなく、ゲームを購入するまでには至らず。
時にはベッタベタな粘着テープのようにハマったり、次の瞬間には波が引くように離れたり…を繰り返しながらBLを楽しむ人生を送ることかれこれ20年。
何がきっかけだったかいまいち思い出せません(痴呆)が、今年に入ってラキドをAmazonで購入&プレイしたことから怒涛のようにBLゲームに嵌り込み、今では飢えた獣のように買っては夜通しプレイ、買っては夜通しプレイという廃人35号と化している今日この頃です。
GW真っ只中の今も、四六時中BLゲームを楽しんでいる中で、ふとなぜラキドとラッキードッグ1+bad egg(以降、悪卵/ラッキードッグ1+bad egg)が面白いのか?と疑問が浮かんだのと同時に、これが理由だろうかな?ということに思い至ったので当記事で吐き出してみようと思います。
ラキドシリーズがすこぶる面白い理由。
それは、ずばり、シナリオライターの菅沼 恭司さんの存在です。
いや、そりゃ優れたシナリオライターが書いたストーリーならおもれーに決まってんだろ!馬鹿か!っていうのはごもっともで、菅沼さんが優れた書き手であることに異論ありませんしそんな分かり切ったことが言いたいんじゃないんです。
私は、この菅沼 恭司さんが男性であり、その男性が男性特有の下品な感性と言い回しでBLゲームのシナリオを書いたことに、ラキドシリーズの面白さの理由があると感じました。
①ジャンの不潔設定
たぶん女性がシナリオを書いていればこのような設定にはならないどころか、清潔なのが当然として設定要素にさえ挙がらないと思います。
突然ですが、嘘ってどういった嘘が一番人をだませるかご存知ですか?
それは本当のことを織り交ぜつつ嘘をつく、ということ。
一から十まででっち上げたものだと話に信ぴょう性をもたせることが出来にくいところ、嘘の中に真実を盛り込むことで途端にあたかも本当のことのように思わせることが出来るんだとか。
そういった観点で見た時に、ラキドの話が絵のポップさやストーリーの軽快さに反してやけに重厚感があるというか、なんなら歴史小説染みた雰囲気があるのは虚構の中に本当を盛り込んでいるからかなって。
それでいけば、禁酒法が施行されている時代に、マフィアの幹部ならまだしも末端構成員が果たしてどれだけ風呂に入る、もしくは入れたでしょうか?
きっとジャン同様に歯磨きもろくにしない、着替えも毎日は取り替えない不潔な状況であったはず。
当時の時代背景に詳しい方なら性別に関係なく不潔要素を取り入れたかもしれませんが、でもたぶん不潔を生理的に嫌悪しやすい女性はあえてその事実には目を瞑り、触れる事さえないように思います。
ちなみに私は不潔設定に嫌悪感を覚えましたし、ましてや主人公が不潔であるなんて考えたくもないですが、しかし時代背景を考慮した時、ストーリーの信ぴょう性というかリアルさとしては不潔設定はありなんだろうと理解します(が、やっぱり嫌です(笑))。
といいつつも、菅沼さんがそこまで考えてこの不潔設定を取り入れたのかはわかりません(笑)
単にキャラクター付けだけなのかもしれませんし。
ただ、想定外であってもこういった設定やストーリー背景がラキドの物語に面白さを添加しているのは間違いないと思います。
②意地でも崩さないオルメタへの忠誠
これね、愛を過信する女性はきっとストーリー上仕方ない場合、オルメタを裏切る筋書きに平気でしちゃいます。
障害を乗り越え、鉄の掟を破る先に結ばれる愛があることに女心は燃えるというもの。
ラキドシリーズでは基本全編通して絶対に守らなければならない掟、オルメタを破るシーンはありません(悪卵のベルナルドで一瞬破られてしまいますが…(雪原でジュリオの砲身を反らすシーン))
③同性愛に対するふんわりとした嫌悪
誤解がないようにいいますが、菅沼さんが同性愛を嫌悪しているということではありません(そもそも私が菅沼さんの何を知ってんだっていう話ですし)。
ラキドには同性愛に対するちょっとした嫌悪の雰囲気を感じることがあります。
それは例えばイヴァンが頑なにジャンのバナナ🍌を舐めないというところ。
ジャンを愛してはいても、男の一物を舐める事には抵抗がある、そんな男心が描かれているなと思います。
これが女性であれば②同様、愛の名のもとに跪かせ、股に顔を埋めさせ、激しく嘗め回させていることでしょう(笑)
愛があればそういった抵抗も乗り越えて、ジャンのスイートサンをイヴァンも舐めることが出来る!というシチュに萌えるからです。
しかし、そこは譲らない菅沼氏。
みんながみんな、ムラついたから、愛してるからってすんなり男とエッチできるわけじゃねーぞと(笑)
これも女性にはない男性だからこそのリアルさだと思います。
④男ならではの情けなさ
ラキドではベルナルドに一番感じましたね。
愛人のナスターシャに対する仕打ちがもうね、情けない。
仕打ちって別にナスターシャをダシに敵勢力をやり込めたことじゃないんです。
ジャンを心で激しく求めながらもそれを隠してナスターシャという母性に逃げ込んで散々振り回し、結局ジャンを諦めるつもりもなくナスターシャとの間に産んだ子供と、ジャンがいずれ結婚して生まれるだろう子供を掛け合わせて血と血で結ばれることを目論む非道。
女性ライターだったら「ナスターシャと結婚することで未来永劫ジャンへの気持ちを封じようとするベルナルドだったが、結局ジャンを諦めきれずナスターシャを振ってジャンに積年の愛を告げる」、って流れになると思います。
いいですか、この、「振る」が大事。
二股じゃない。
振る、んです。
振って、最愛のジャンに全力投球するのが女性が夢見る筋書きです。
それが男性にかかれば最後まで二股続行からの、遠大な目的とか身の毛もよだつ夢を語りだし、さらには未練たらしく最後に赤い薔薇を渡して許しを請おうなんて。
女々しいにも程がある。
ただ、男性ってこうなんですよね。
やっぱりあっちもこっちも欲しいとか、悪者になりたくないとか、どこかで己を愛する者であれば最終的には許してくれるだろう神話を胸に抱いているというか。
個人的には、遠大な目的に関してはそれだけの執着を主人公に持っているという美味しい設定なので大興奮でしたが、最後に赤い薔薇を渡そうとしたのはいただけない。
ダシにしたんだったらすっぱり切って。
なにジャンに見られてんの?
しかもよりによって愛情を象徴する赤い薔薇とか。
そこはジャン以外にはわき目もふらずにいなさいよ、ジャンだけに愛を誓ってジャンだけを見ていなさいよ、追い返されたからってショゲた姿をジャンに見せて傷つけてんじゃないよ!!って腹が立ちましたがね。
あと、情けないつながりでいけば、好きな相手(ジャン)の前でどうしてもラブラブエッチがしたくてしたくてはぁはぁと犬のように情けなく息を荒げてシコりまくる攻め(バクシー)も見たことがない。
でもこんな男特有の情けなさを描いているっていうのが、ラキドシリーズが唯一無二たる所以なんだろうなって思います。
⑤下品(いい意味で)
これね、ラキドではそこまででしたが悪卵でめっちゃ感じました!(笑)
もうね、下品!!!!(笑)
特にバクシーの「勃起しました!」とか、ジャンの「バカちんこ」「ケツイキ用の竿便器」(笑)
ケツイキって…、竿便器って…。
こんな表現、女性は思いつかない(笑)
女性が描く男性像の中にも粗野で下品な人はいるにはいますが、まさか平気で衆人の前で「勃起」とか「バカちんこ」と言ってのけるキャラは見たことがない。
挙句にはお尻でイくための専用竿だなんて…思いつきますか?そんな名言。
大好き菅沼節(突然の告白)。
この菅沼節ですが、菅沼氏が運営しているnote(菅沼恭司|note)でも満喫することが出来ます。
まあ下品(褒めてます)、ほんとに。
センズリとか、シコシコとか、くっせぇの(つまり精液ね)とか、本気ザーメン射精とかね(笑)
例を挙げればキリがないくらいお下品ワードのオンパレードですが、それがジャンらしいしバクシーらしい。
品のないギャングそのものって感じで、この下品な会話がぽんぽん飛び交う小気味よさは、ジャンとベルナルドのハニダリ会話の小気味よさに通じるというか。
まさに雄カップルにふさわしいお下品さ。
これってなかなか女性では描けないですよ。
まず見たことがない。
これらがラキドシリーズが他の追随を許さない面白さになってるんだと思います。
もちろん、優れた音楽や、連名作家 陣内氏の滑らかなストーリーテラー、由良氏のイラスト(特に悪卵)など、秀でている部分は他にもありますし、その調和あってこそのラキドシリーズですが、シナリオで行けば以上の点が挙げられるのかなって。
私の周りにはBLゲームをしている人がいないので、こういったことを語り合える友達が欲しかったな、と思う35歳GW最中。


